干しタラを作る(前編)

(以前にも書いたが)学生時代に一年間ブラジルに行く機会を得て、それが縁で卒業後は移住することになった。その後ニュージーランドへ移住し、ブラジルで暮らした時代と今年でちょうど同じ年月になった。各国に25年住んだ事になり、結局50余年の歳月が流れた。結婚して長女が4~5歳のころ、私の父母がブラジルに滞在したときのことを思い出している。その時、父はこんなことを言っていた。「ワシは今年で70歳になる。70なんてお前らの年代では遥か遠い先の話だと思うだろうがすぐに来てしまうものだ。」当時の私には特にピンとくるわけもなく、へーそんなものなのかと言った感じだった。今日、自分がそれ以上の歳になってみてまったく父が話していた通り、確かにその間には色々なことがあったがアッという間の出来事のように感じてならない。
インターネット通販業者で船が入ったとメールが来た。最近、私は魚を港から直接買っている。タラが入ったようなので10kgほど注文し干しタラを作ることにした。ブラジルでは、ポルトガルから来た塩漬けの干しタラをよく食べたもので懐かしいのだ。当地のタラは青と赤色があるが、なぜか値段が全く異なるのが不思議だ。両方食べ比べてみると干物にする範囲ではさして味は変わるものではなかったので、青の半値で売られている赤をいつも買っている。これからは天気も良くなるし光線も日増しに強くなるので干物を作るのにはありがたい。養蜂現場より帰宅すると注文品がアイスボックスで届いていたので、早速捌くことにした。
一匹2キロほどのタラが5本入っていた。愛用の出刃包丁を鞘から抜き、内臓を取り出しす。これでどの程度の鮮度かはすぐ分かるし、胃の中の内容物から大体どの辺りで取れたものかも見当が付く。さすがに釣ってきたものとは比較にならないが、鮮度を売り物にしているネット通販だから、まあまあ満足のいくものだった。(続く)

早いもので本年も残すところあと一週間となりました(写真は “ニュージーランドのクリスマス・ツリー” ことポフツカワ)。次週はお休みをいただき新年は1月7日より再開します。日頃からお読みいただき、ご丁寧に感想まで述べてくださる顧客様をはじめ、マヌカハニーの効果効能について調べた末に本ブログに辿り着いたという方々からもお声掛けをいただき誠に有難い限りです。皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。メリークリスマス!

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