ミツバチヘギイタダニの天敵

ミツバチヘギイタダニだが、これはもともとトウヨウミツバチが持っていたもので、やがてシベリアに持ち込まれてセイヨウミツバチに寄生し、欧州に拡大したと言われている。ニュージーランドへは10年以上前に侵入したがその経路は定かではない。女王蜂などの輸入によって侵入したのではないかと言われている。
この1,2ミリのダニは蛹(さなぎ)の時期に巣房に侵入して体液を吸い取り、ミツバチが成虫になっても奇形を生じたり、飛翔することもできず、内役蜂として子育てをすることもできなくなってしまう。またウイルス疾患を媒介し、正にミツバチの天敵そのものである。様々な駆除方法が伝えられている。しかしながらこの害虫の完全駆除は至難の業であり、何といってもミツバチ自体、強群に育てる以外にないと思う。現在このダニの天敵となるクモの導入が考えられ、目下テスト中である。これは Chelifer とよばれ、非常に小型で一見サソリに似ており、ハサミの先には毒がありダニを麻痺させ、最大で1日10匹のダニを捕食すると言われている。ダニの殺虫剤は感知しないので、この天敵との併用が考えられている。

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