元巣のミツバチたちは

先日巣別れし、巣箱に収容した分蜂群が気になるので観察したところ、早くも働き蜂が花粉を採取し、両足の「花粉バスケット」と呼ばれる部位に顆粒状の花粉を一杯詰め込んで帰巣、巣門から何匹も入ってゆくところを見て通常に活動していることを確認した。分蜂を起こした元巣の方を内検してみると、フレームに大きな王台が残され、蓋がきれいに切れていてここから新女王が生まれたことを物語っている。新女王を探してみたが中々見つからず、あまりいじるのも感心しないのでそっと元に戻しておいた。総数の半分に当たる分蜂群は、貯蜜の半分を「蜜胃」と呼ばれる部位に貯め込んで巣を去るので元の巣は閑散とした感じになるが、今は流蜜期であるのでミツバチ達はどんどん蜜を運ぶ。また新女王は、交尾(Mating)によって暫く後に産卵し始めるので、元のように再生するのは時間の問題である。

交尾は以前にも話したように、上空20~30メートル程のところに色々な群れの雄蜂が集まり、女王蜂が来るのを待機している。女王蜂は Mating が終わって帰巣すると、その後はただ産卵のみに集中し一日2,000個ほどの卵を産み、これは自分の体重に匹敵するほどの量である。ただし Mating 中に鳥などに食われたりの事故死もあり得るので、無事帰巣してくれて初めて一人前となる。通常はちゃんと帰巣するので大丈夫である。とにかく今の時期は、花蜜が豊富にあるから群数を増やしてゆくことで忙しいのである。

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