庭木の枝打ち・1

2017.10.19

今日もやはり季節の変わり目なのかどうも天気が安定せず、日が出たかと思ったら真っ黒な雲が来て突然激しい雨が降る。こうした天気では巣箱の内検ができず、無理にやっても良いことはない。
前から気になっていたことだが、庭の大きな樫の木の枝打ちをしなければならない。若葉が出てくる前にやらないと面倒な事になる。このまま放っておき葉が出てくると、枝打ちした後の処理が大変になってくる。通常こうした仕事は植木屋に頼んでやってもらう事になる。私はケチだから、こういう事も全部自分でやらないと気が済まない。結構リスクを伴う仕事だが、やり終えた時の達成感が何ともいえないからだ。要はこういった仕事が好きなのだろう。
この家を購入した当初は業者に頼んでいた。前のオーナーが何年も同じ業者を呼んでいたようだ。その植木屋の親方はさすがによく知っていて、この家の庭木には無断で切ってはならない樹木が8本あるというのだ。最初は何の事なのか分からなかったが、ニュージーランドの法律で指定された樹木は役所に届け出て、それを勝手に切り倒したら高額な罰金を支払わなくてはならない事が分かったのだ。前のオーナーがこの家を売るきっかけとなった事は詳しくは知らないが、庭木の松の木に登って枝打ちの作業中に転落して大けがをしたらしいことを、スコットランドから来た隣の獣医の大将が話していた。それ以来、植木屋を頼むことになったらしい。
そして本当に驚いたのは、この植木屋の親方の左手の指が全部無いのだ全部!! もっと驚いたのは、あの重いチェンソーを担いで樹に登り器用に枝打ちをするのだ。連れてきた若い衆など問題にならないほど・・・。左手の指が一本も無いのにだ。私は気が引けて何も聞かなかったが、あれは間違いなくチェンソーによる事故だと思う。私は今でも、ちょっとリスキーな事をする時には必ずその親方のことを思い出す。

訪日の折に工事用品の専門店で本格的な安全ベルトを買ったが、樹に登って工具を使う作業を行うときは必ずこのベルトで身体を固定し、両手を自由に使える状態で行う。それでも冷汗が出る程怖い思いをしたので、こうした作業は今はやらない。これも訪日した時に小型の電動チェンソーを買ってきて、長い竿の先に取り付け手元のスイッチを操作し枝打ちをしている。長いのでこれを振り回すのは体力が要るが、大幅にリスクが解消した。小型チェンソーの刃渡りは20センチほどだが、理屈上は直径40センチの枝打ちができることになり、まあこれで今のところは充分である。落とした枝は出来るだけ井桁に組んで乾燥させ、薪など冬季の暖房用に利用している。

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