高活性のマヌカハニーは

弊社の顧客様で ”今度初めてツアーでニュージーランド観光に行くので、この機会に安くて質の良いマヌカハニーを現地でまとめて買ってきます” といったコメントが過去に何度かあった。当然産地に行くのだからそのような考えになるのは理解できるが、これは前回のカボチャの話と同じである。例えこの顧客様がハチミツのプロであったとしても非常に難しい話である。
いつも新ロットを製品化して世に出す際は確認の為、当地でも他社の製品を入手し比較・参考にしているのでよく分かるのだが、空港や市内の土産店で売られているマヌカハニーは加熱・加工が必須の、他の蜂蜜とのブレンドによる量産品であり、このハチミツの機能性に対しては期待ができない。土産物店に案内されればガイドにはちゃんとリベートが用意され、空港の観光客相手の店は価格が別物だ。結局、旅行者用に付けられた価格であり、ガイドに支払うリベートなどこうした経費は最終的には客である旅行者によって支払われることになる。では一般人が買い物をするスーパーマーケットなどはどうかとなるが、ここでは甘味料としてのマヌカハニーはあるが、機能性が期待できる高ランク品は販売されていない。全部輸出に回ってしまい、例え仕入れができても価格面ではスーパーなどで売れる品ではないのだ。そこで、ニュージーランドから帰国した顧客様の報告として「結局現地には高活性度品がなく、価格や信頼面でも日本で買った方が良いという印象をもった」という報告がなされている。
従って、旅行者として訪問しその価格差を利用するといった考え方には無理があり、こうした事が可能だという期待よりも、旅行を楽しむ事に貴重な時間を費やした方が良い。もしこうした旅行で容易に良品が入手できるのであれば、私共、日本からの生産者の存在理由がなくなってしまう事になる。

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