アメリカ蛆腐病(ふそびょう)・5

2017.09.06

蜂

他の多くの国の様に、この疾患の起因菌に薬剤を頼りに対抗しようという考え方は、養蜂の基本的理念から外れているように思えてならない。この菌はミツバチの常在菌であるという考え方をすべきで、発病を免れるにはミツバチの免疫力の向上が、最も求められることになる。
それには、冬季の群れの活性が弱まる時期に、充分に食料となる蜜を与えることによって、春の訪れる頃には強群となる。要するに、越冬を如何に元気よく乗り切るかが大きなポイントとなる。巣箱を清潔に保ち・冷風から守り・肉食性のスズメバチ・アリなどの外敵からの防御・天敵のミツバチヘキイタダニ・巣虫など上げたらきりがないが、一番悪いのは蜜を収穫してしまったらサポートを手抜きしてしまう事だ。これらの巣箱から、アメリカ蛆腐病などの様々な疾患の発生源となってしまう。しっかり管理していればこのような疾患には掛からないと確信している。その点で先に書いたように、ニュージーランド政府のやっている薬剤に頼らないアメリカ蛆腐病対策は正しいと思う。

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