試行錯誤で出来た自慢の溶接機

2017.09.30

前回 ”自作の溶接機” と書いたが、昔は趣味で溶接機を自作していた。今あるものは正確には市販の溶接機を改良した代物だ。養蜂をやってゆくには様々なことでこれが必要となる。
こちらは家庭用電源でも240ボルトの単相交流が来ているので、日本のように100ボルト電源とは異なりパワーがある程度確保でき、DIY用の溶接機でも大体のものは溶接可能だ。ホームセンターで入手した製品を使っているが、ちょっと厚手の鉄板などを溶接するとオーバーロードとなり保護回路が働きダウンしてしまい、普及するまで時間が要るのでこれでは困る。
電子レンジが焼けて使えなくなったので、この中にある冷却用ファンを取り出し溶接機内にうまく組み込むことができた。その後は相当無理をしない限り作動してくれていたが、交流アーク溶接機なのでどうしてもスパッタ(溶接中に飛散するスラグや金属粒)の出る割合が多い。そこで直流化に改良してみることにした。

ブリッジ整流45アンペア(全波整流)のダイオードを並列に4個繋ぎ、平滑回路に20000μFのコンデンサーを近くの電気部品店で購入した。配線に少し時間がかかってしまったが何とかできた。ダイオードの放熱には、昔息子が使っていたアンプの放熱板を使った。これで理屈上は交流から直流出力を取り出せるはずで、早速試験をしてみたら見違えるほどスパッタの少ないスムースな溶接ができるようになり、溶接面の母材への溶け込みも満足できるものだった。要はうまくできたのだ。今までこうして似たような試みを随分やってきたが、大体は一発でうまく行ったことはめずらしいので、このような時はうれしいものだ。
因みにこの溶接機の直流出力を利用し、バッテリー充電やニクロム線で道路工事に使う硬い発泡スチロールを切断するのにも使っている。これはミツバチの巣箱の輸送緩衝材・土台の腐食防止や、下草が延びてきてもミツバチの出入りに支障がないように利用している。

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