腸内フローラの話

前回までは、健康でいることは腸内フローラ(腸内の微生物生態系)を良好な状態にしておくという話を少しだけした。これは大雑把に言うならば腸内細菌でも、人間にとって良好な結果を生み出す有用細菌を如何に増やしてゆくかと言うことに限る。腸内には途轍もない数と種類の微生物が生息している。大別すると有用菌と有害菌そして日和見菌がいて、その中でも日和見菌が最も多く存在しどちらか優勢の方に加担する。有用菌が多いと一緒になって宿主に有益なことをし、逆に有害菌が多いと健康にとって有害な働きをすることになる。極めて単純な考え方になるが、有害菌を除菌してしまえば日和見菌が有用な働きをすることになる。しかし残念ながら、薬剤にはこうした目的にかなった利用ができなかった。勿論、抗菌薬はある菌に対して毒性を与えるが、そうかといって、その他の菌類には全く影響しないなどあり得ない。
マヌカハニーの高活性度製品は非常に高い抗菌作用があり、その成分が何によるものかは全く解明されていなかった。当地ニュージーランドの研究者が25年の歳月を費やしても見つけることが出来なかった。しかしドイツの研究者が偶然、メチルグリオキサール(以下本文略MGO)であることを近年になって突き止めた。このMGOという物質は、タンパク質を変性させてしまう毒性物質である。細菌もアミノ酸が連なったタンパク質からなり、ウイルスもアミノ酸からできた塩基配列であるDNAからなるのでこれらにも毒性を発現する。ところが有用菌の多くはこのMGOの毒性を分解する酵素を持っているし、正常細胞も癌細胞と異なりこの毒性を分解する酵素を持ち備えている。ではマヌカハニーの抗菌活性力とは、一体どの程度のものであるかと言うことになる。
当社の提供するストロングマヌカハニー2種には活性強度31+と39+がある。活性強度とは殺菌剤のフェノール希釈液と対比した数値で、【活性強度31+】【MGO860+】はフェノール液31%以上に相当するもの、【活性強度39+】【MGO1100+】は39%以上に匹敵する。因みにフェノール消毒液は病室の消毒用として2~3%程度、最も高いもので排泄物の消毒には8%とされている。当社製品で最強の物は39%以上なので、とんでもないほどの抗菌活性力がある。フェノール液の31%や39%を飲んでしまったらそれこそ大変なことになるが、上記の理由で正常細胞や有用菌には選択毒性(本文では有害菌・ウイルス病原体・異常細胞のみに毒として働く)を発現するが有用菌類には毒として働かない、こうした抗菌薬は薬剤開発が進んだ今日でも見当たらないに等しい。この点で天然の抗菌・抗ウイルス・抗癌活性物質を上手に利用することは非常に重要なことだと思う。

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