マヌカの流蜜期が過ぎると

マヌカの流蜜期も過ぎ、蜜源となる花が少なく所謂 ”夏枯れ” の時期がやってきた。降雨量も少なく日照りが続き、やたらと直射日光が厳しく紫外線も多いので、屋外作業は早朝から10時までと夕方からにしている。皮膚癌のリスクが高いからで、この事は以前にも書いたが南極に空いたオゾンホールの影響で当地は極端に紫外線が多い。一説によると最高で日本の8~10倍と言われていて、皮膚癌人口は世界一である。

前回収穫の話をしたが、私のところでは出来るだけ純度と完熟度の高いマヌカ蜜のフレームを見つけ出し順次選抜していく。蜂場内はマヌカ樹木の群生地で、他の蜜が混入することはないように思えるが現実はそうではない。
ミツバチは蜜源へ一極する習性があるが、マヌカ流蜜シーズンが終われば必ずマヌカ以外の花にも向かう。これらを私のところでは雑蜜と呼んでいるが、これは越冬用に巣箱内に残しておくことになる。養蜂家の大部分は巣箱内の蜜を全部取ってしまい越冬は餌として砂糖液を与えているが、私はそれだけはしない事にしている。ミツバチが花蜜を集めるのは越冬目的であり、その為の食料は彼女達(ミツバチは女系集団)が集めてきた花蜜が一番良いことは当たり前の事である。全ての蜜を取れば(盗れば)それだけ収益が高いのだが、長い目で見ると決して得にはならない。それは蜂蜜を餌として越冬した群れと砂糖液とでは越冬後の来春の群勢がまったく異なってくるからで、収穫期からもう来季の流蜜期の事を考えておかなければならないのは当然である。

関連記事

もっと見る