NZ流生活のススメ・2

2017.08.25

NZのアジ

不思議なもので、その国々にあった料理をその場所で食べるのが最も旨い食べ方で、それにはそれぞれの気候、風土、環境によるところが大きいと思う。
梅干しとぬか漬けをこちらで食べてもそれほどの物ではない。でも何故か私の家族は梅干しや漬物が大好きで、最近当地でも出来るようになった梅を自家用に漬け込んだりしているが、梅は特に隔年結果が激しく毎年とはいかない。
フロンガスの乱用で南極に大きなオゾンホールが空き、極に近い当地は大変な被害だ。特に皮膚癌の増加が問題となっている。ニュージーランドは世界一皮膚癌患者が多いそうだ。私も腕に大きなホクロが出来、リスク回避に切除し11針縫ったが検査の結果は陰性だった。マヌカ蜜やプロポリスをいつも使っているので当たり前だが、内心ほっとしている。
日本から帰ってくると景色が白く感じる。日中の外出や車の運転にはサングラスが必需品だ。しかし都合の良い事も少しはあって、紫外線が強いと梅干しの土用干しには最高の赤色が出るので非常に綺麗なものが出来たり、アジやヒラメの干物も綺麗に出来るのだ。当地の天気予報は毎日紫外線情報を出していて、夏のほとんどは最高レベル15中13以上、”Danger”の注意報が出る。 

これは紫外線とは関係ないが、日本よりたくさん持ち帰った簡単に出来る金山寺味噌の醗酵状態を調べたり、私はあまり興味はないが家内は自家製納豆を毎日食べている。また豆腐もよく作る。私は特にオカラ(卯の花?)が好きで、オカラを食べるために副産物?として豆腐が出来るわけだ。だからオカラ主体で出来た我が家の豆腐はあまり旨くない。オカラが主役であり、決して豆腐の絞りカスではない。豆乳の成分がオカラ側に偏っているためだ。
こちらでは、手に入らないものは全て自分で作り出さねばならない。金平ゴボウが食べたければ、まず日本からゴボウの種を持ってこなければ・・・しかしこれはたいそうなリスクを伴う。NZは島国で、他国に無い独特な植物体系が維持されているため、種子の持ち込みは御法度だ。最近は東洋の食材店や韓国の店で売っているようだ。
ゴボウ栽培は、根菜類中最も土壌の深耕が必要で、粘土質の我が家の菜園ではロクな物が出来なかったが、屋根を新しくふき替えたときにブリキの波板が出たので、この廃材を敷いて腐葉土を乗せ栽培に利用したら、まっすぐで長く立派なものが出来た。収穫したゴボウは水洗いし、泥を落として斜めの輪切りにしてから短冊に切っていく。これが一番ゴボウ独特の繊維ある歯ごたえが楽しめて良い。鉛筆を削るようなささがきは柔らかくて旨くない。そして絶対に皮を剥かない事。これをやると折角の香りが無くなってしまうからだ。

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