ランプ肉で自家製サラミ

2019.12.10

娘からスカイプのチャットが入り、いつものスーパーでランプ肉の塊がセール価格で出ているとのこと、5~6Kgで良いから買ってくるように頼んだ。天気予報によれば今週は晴れ間が出てきそうだ。
早速6kg近くある肉塊に包丁を入れ、筋と直角に切れ目を入れて岩塩を擦り込み角面器に入れて冷蔵庫に収めた。ランプ肉はサーロインに続く腰骨上部の赤身肉で、最も大きな塊が取れる部位だからステーキやBBQにはよく利用される。サーロインに比べて脂が少なく、肉その物の味が楽しめる。一昼夜塩漬けにして水分を取り、翌日自作の特製フックに肉を刺して風通しの良い場所で日干しし、干しあがった肉は長めの柳刃包丁で縦方向に切込を入れ、その部位に豚の脂身を挿入する。豚脂は肉屋に行くと皮付きのものが売られているので、皮をはいで脂身を1cm角、長さ20㎝程に切り揃え、切れ目を入れたところに何本も押し込む。こうすると巨大なサラミソーセージのようになる。ランプ肉は脂が少ないため、このように豚脂を入れると味にコクが出てくる。これを自作の鉄製電動回転式焼き枠に収めて2時間ほど焼き、斑が無いように遠火の強火で時折ビールを振り掛けながらじっくり焼く。遠火の強火は、切り倒した養蜂場のマヌカ老木を薪にして行う。マヌカ樹木は非常に硬いので重い樹でこれに火をつけ、激しく燃えた後の残り火を利用するのが一番良いように思う。マヌカ樹木の煙と硬炭になった強火が焼き肉には最高である。

表面に肉汁が浮かんで来たら出来上がり。自作した電動回転式焼き枠は火が燃え尽きぬように時折薪を補給するのみで、後は庭の芝刈りなど別の事ができるので大変楽だ(これがなかった頃は付きっ切りだった)。こうして出来上がったら焼き台の上部に作った燻製室に入れ、さらに半時間ほど煙をかけて完成だ。煙をかけるのは常温でも保存が効きカビなどが発生しないためで、食卓に置いておけば好きな時にパンなどに挟み、ソーセージやハムと同じように楽しめるので便利である。とりわけマヌカの煙は実に香りが良く、肉と相性が良い。今は滅多にないが、以前は焼き斑があったり焦げたり生焼きだったりで、結構失敗したものだ。何事もコツを掴んでしまえばさして困難なことは無いように思える。因みにこの豚脂入りの焼き肉は冷蔵庫の中で寝かせると発酵してサラミソーセージと似た味わいとなり、酒のつまみにも打って付けである。

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