養蜂場の除草

いよいよマヌカの流蜜シーズンとなり気温も日を追うにしたがって上昇し、この先は日中の作業がかなりきつく紫外線のリスクも大きい。ニュージーランドは緯度が高く南極が近いので、オゾンホールからの紫外線の影響をもろに受ける。なんでも一説によると皮膚癌になる率は日本とNZでは30倍も当地の方が多いといわれ、これは世界一高い確率である。養蜂の仕事は、厚手のオーバーオールと面布をかぶり皮の手袋を使用するので紫外線によるリスクは軽減できるが、その他の作業は直射日光にあたる機会が結構多い。そのためできるだけ日差しの強い時間帯は避けている。
気温上昇に伴って、新緑が美しく雑草類の背丈も伸び養蜂場内も雑草刈りが必要だ。蜂たちの健康上もともと風通しの良いロケーションに展開しているが、雑草が延びてくるとどうしても湿気が多くなる。マヌカの原生林を切り開いての蜂場ではあるが、夏場の雑草の生育速度には閉口する。マヌカ木伐採の時に落ちた種子が発芽して生育している。できるだけマヌカは切らず雑草だけを草刈機で除草してゆくが、これが結構な手間となるため成長の良いもの以外は雑草と一緒に刈り取ってゆく。除草機は2サイクル35ccエンジン搭載の肩掛け式で先端に金属製丸鋸刃が付いており、直径5センチ以下の雑木などは瞬時に刈り払うことができる。
こうして除草した蜂場はさっぱりして気持ちが良く、気のせいか何となくミツバチたちも気持ちよく巣箱から蜜源に飛び立ってゆく。このように常に管理された蜂場は盗難のリスクも減るように思われる。雑草に覆われた巣箱は放置されたようで犯罪者にやましい気を起こさせることにも成りかねないと思うのだ。マヌカハニーの価格が高騰している昨今、盗難件数は増える一方でこのリスクは極めて深刻である。

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