バーナーの使い道も色々

2017.10.24

今日は午後から天気が回復したので倉庫に貯めておいた巣箱の消毒をした。シーズン中に使ったものなどは、汚れや蜜蝋を取り去り最後にガスバーナーで焼き高温殺菌する。この作業は大型バーナーを使う為、屋内は危険なのでコンクリートを打った床面に巣箱を並べて一度で5箱に炎をかける。昔は燃料には重油を使っていたが、完全燃焼の点で余り上手くないので大型のLPガスボンベを利用している。バーナーを全開にすると1メートル以上の太い炎が激しく出る。まるでジェットエンジンが燃焼しているような轟音だ。炎の中心は2000℃近くになる。

作業自体はそれほどの力仕事では無いが、火傷のリスクが大きいのでこれが終わると結構疲れる。目的は何といっても(以前にも書いたことがある)アメリカ蛆腐(ふそ)病への消毒だ。この炎をかけると巣箱内部は、あっという間に真っ黒に炭化する。少し油断すると燃え出してしまうのでちょっとしたコツが必要になる。巣箱にはアメリカ蛆腐病以外にも疫病の原因菌やその胞子、ミツバチの天敵であるダニ・蛾・巣虫や蜜蝋なども付着している。これを一気に焼き払ってしまう。蜜蝋はきれいに溶けて巣箱の木質に浸透し、害虫なども一発で殺せる。
こうして消毒した巣箱は、松の焼けた香りがして何とも言えない清潔感を感じる。通常、こちらの蜂飼いたちはここまで徹底した巣箱の管理はしないし、かなり大雑把である。ミツバチの病気発生に直接関係してくるため、いい加減な管理をすると結果的には決して得にはならない。

時々だが、バーナーの轟音を聞いて家内が中華鍋に自家製のベーコンと野菜を満載にして持ってくる。これを鉄で作ったコンロの上に置いてゆく。ひと炙りして欲しいのだ。こっちも腹が減っているので、野菜の上からパーム油・岩塩・コショウをぶっかけ(危ないから厚手の長い皮手袋をし)バーナー全開で、でっかい金しゃもじで鍋を振りながら下から炙る。まるで火の中で料理をしているようなもので、瞬時に野菜炒めができ上がる。強烈な火力なので、野菜から水分が出る時間がなく全部閉じ込められてしまう。これ以上、熱々の美味い野菜炒めは恐らくないであろう。また食い物の話しになってしまった。

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