NZでの日本食の楽しみ方

前回はカツオの話をしたが、食べ物に興味の尽きない私なのでもう少し書いてみる。昔からカツオの叩きと言って表面を強火で焼く料理法があるが、私はこのやり方のどこが旨いのか毛頭わからない。 焼き魚と生食の両方が味わえるとの事だが、これでは一体何を食べているのかわからなくなってしまう。私の味覚はどうも父親に似ているのか、一つ旨いものがあればそれで十分なのである。懐石料理など何品も出てくる料理は苦手で、とりわけ色んなものが一杯詰め込んである幕ノ内弁当など一つも旨いとは思えない。実際どれも不味いものが多いし 味が混ざってしまい何を食っているのかわからなくなってしまうのである。だから、カツオの一番旨いのはおろしニンニクと大葉の短冊切りで食するに限る。画像にある大葉(青紫蘇:アオジソ)はこちらでは手に入らないので家内が今年初めに訪日の際、種子を持ってきてもらったものだ。播種が遅れたのであまり自信がなかったが、ちゃんと育ってくれたので種を保存しておけばこれからは大葉に困らない。時間を見つけて簡単な温室を作ってみようと思っている。
結局、余った5本のカツオは醤油味で角煮にしてから、天気の良い日に干物用の籠に入れて3日程干し上げた。カチカチになって味も濃縮されてとてもおいしい。養蜂場に行くときにオニギリの中身として持ってゆくのだが、これが梅干しと相性が良く、マヌカの原生林でハンモックを吊って食べるのには最高である。
そう言えば先日、蜂場で少し疲れたので木陰で仮眠をしていたら足元にオコジョ(イタチ科の小動物)が現われ、ブーツについてた蜂蜜を舐めていた。あまりにも可愛いのでなすがままにしていたのだが、やがて気が付いてマヌカの林に丸くなって走り去っていった。オコジョは人間が外国から持ち込んで増えたようだが、可愛い小動物なのに非常に獰猛な肉食性で、当地の天然記念物の国鳥キューイ(鳥)などを食べるため当局が駆除を促している。この他にもウズラ・キジ・日本の山鳩の3倍以上も大きいNZ鳩や、きれいな赤色オウムなどを山中で楽しむことができる。

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