マヌカ木の植林

去年は巣箱の設置面積を広げる為マヌカの老木が比較的多い地区を選び伐採し、そこに50箱程度置く用意をした。途中で計画が変更になり開墾した土地はそのままに放置した。久しぶりにそこに行ってみたのだが、きれいな更地が 0.5mほどのマヌカ若木で全面覆われていた。マヌカ木は日当たりが良く酸性土壌を好むので、この条件に生育環境が合致すれば何もせずとも伐採の時に種子がばら撒かれて実生の苗がすぐに育つ。大よその成長は2年で1.5m、5年で2m、10年で4m、20年で6m、40年8mといった感じである。30年以上の老木は花蜜の分泌量が急激に減ってくるので更新が必要である。

昨今のマヌカハニーの価格高騰で、マヌカ木の植林をしてそこから得る花蜜をターゲットに養蜂を展開しマヌカハニーを得ようと考える業者がいる。マヌカには亜種まで含めると沢山の種類があり、最も活性度の高い、つまりマヌカの特有要素MGOの前駆体ジヒドロキシアセトンが多く含まれる種類の花蜜で無ければその機能性が期待できない。その最も多く含まれるとされているマヌカ木が ”インカナム” という種類で、これはニュージーランドの北島の北部にしか自生していない。南部の養蜂家がこれに目をつけてインカナム種の種子を播種してその苗を植え付け、北部産の機能性が期待できる高活性のマヌカハニーを得ようと目論んでいる。
理屈的にはその可能性は無きにしも非ずだが、私の経験ではインカナム種といっても更に色々な亜種に分かれるのでそんなに単純なものではないと思うし、北部と南部では気候風土も異なる。天然の活性物質は大自然が生み出すものであり、ちっぽけな人間が頭の中で考えたものが果たして上手く行くかは甚だ懐疑的であり、そう簡単ではないと思うのである。勿論、昔から品種改良などで都合の良い農産物を得てきたが、それは農業の分野であり養蜂は分類上、畜産部門で上記したことは農業と畜産の両面での相関関係となる。マヌカハニーの高活性品つまりメチルグリオキサール(MGO)の高含有比率についても、前駆体ジヒドロキシアセトンからMGOの自然界においての合成メカニズムは不明な点がまだまだ多くありすぎるのである。そんなことを考えるとモノプランテーション(単一栽培)により、しかもそこにはミツバチが介在することにより複雑性が更に加わるのでそう簡単ではないと思う。また高活性のマヌカハニーは、やはり大自然の中から生まれるものと信じている。

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