ミツバチに刺される

先日、この時期としては珍しく3日も晴天が続いたので遠方の蜂場を訪れた。どの巣箱もそれぞれ元気で、蜂場の上空はにぎわっており一安心。燻煙器に枯草を詰めて火をつけ全ての巣箱に底から煙をかける。こうしてミツバチがおとなしくなるのを待つのだ。巣箱内が煙で充満すると、その異変でミツバチたちは貯蜜を蜜胃(蜜を専用に貯める部位)一杯にして逃亡の準備をするので一時的におとなしくなる。巣箱を開ける前にもう一度煙を掛けるが、この時はマヌカ樹木の種子が付いた枯枝を燻煙器に入れていぶす。これをすると不思議と蜂が静かになる。巣箱の内検にはこの作業をしないとミツバチが荒れて作業がやりにくい。
最初の巣箱を開けるとすぐ瞼に激痛が走った。どうも目をやられたらしい。体内に異物が入ったときに感じる独特の痛みで、面布のファスナーの僅かな隙間から入り込んできたやつにやられたようだ。慣れているとはいえ、いつやられても痛いものだ。それは3~4分続くが、徐々に痛みが消えると次に腫れが広がる。目元付近は最も腫れが酷いようだ。攻撃してくる蜂は必ず目を狙って直線的に向かってくる。万一眼球をやられたら失明のリスクがあると聞いている。その毒の強さであるが、セイヨウミツバチはすべての蜂類でヒメスズメバチと並び最強とされている。ただ毒の量はスズメバチの方が多い。個人差はあるが、私の場合は完全に腫れが引くまでに60時間は必要で、24時間位がもっとも痒く腫れも酷いようだ。アンチヒスタミンなどの薬剤である程度解消するが、ハチに刺されるたびに薬を飲んでいたら商売にならない。ただアナフィラキシーショックは怖く、以前にこれで救急車のお世話になったことがある。(ブログ2017年10月12日)
結局、ミツバチに刺されるというのは取り扱いが雑であること以外の何物でもない。ミツバチは他の蜂と異なり毒針もろとももぎ取れてしまい、命がけのアタックであるので滅多な事がない限り刺さない。これは蜂飼いの方に問題がある。刺されてすぐプロポリス抽出液を塗ったりマヌカハニーの塗布も炎症を軽減できるが、いつも現場に常備しておくのも面倒ではある。結局のところ刺されないように注意するしかない。

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