ブラジル産プロポリス原料の真実

クラシックプロポリス イメージ

株式会社TCNではブラジル連邦共和国産プロポリス原料(原塊)より国内で抽出しましたプロポリス原液を販売しております。このサイトでは簡単に産地概況などを含め、弊社製品の原料、原液についてご案内させていただきます。使用原料の全てはA.F.S.M.社(APIARIO FAZENDA SANTOS E MOTA CO.,LTD.)により現地養蜂農家から買い付けられたものです。

A.F.S.M.社

A.F.S.M.社長であり、弊社の創業者でもあります辻 重(ツジシゲル)は1965年3月東京農業大学農学部に在学中、1年間ブラジル連邦共和国に熱帯農業の調査実習に大学より派遣され、アマゾン地域全域を含むブラジル国全土を踏破。帰国後ラテンアメリカの魅力に惹かれ、大学卒業と同時に再度単身ブラジル国へ渡航、永住権を取得し1974年より現地の一次産品の日本向け輸出を行なってきました。プロポリス原塊もそうした産品の一つです。特にプロポリス関連製品の原料買い付けと輸出では、現地において実績・経験ともに豊富であり、現地から我が国の業界に高品質の原料を安定的に提供してまいりました。そして我が国内の専門業者様から高い評価をいただいております。

A.F.S.M.社は現地にて1986年よりプロポリス原塊の本格的な買い付けと輸出業務を行なってきました。日本向けプロポリス原塊の輸出量はピーク時で年間10t以上に達しており、その輸出量は当時、我が国のブラジル産プロポリス原塊総輸入量の60%以上の供給を担当し、現地養蜂農家に太いパイプを維持しております。

ご承知のとおり、プロポリスは太古より引き継がれてきた非常に優れた健康維持に不可欠な物質で、他によく見られるブームに左右されがちな、いわゆる“健康食品”類とは大いに異なります。そして、その人気は衰えることなく確実に広まり、益々安定した需要が今後見込まれると考えております。このような安定した人気を支える陰には常に、その製品の素材である原料が良いものでなければ高品質の製品が生まれないことは言うまでもありません。しかしながら、市販製品の中には必ずしも満足のいく商品ばかりとは言い難く、その傾向は年々顕著となってきているように見受けられます。

こうした傾向をたどった大きな起因の一つとしまして、原塊生産国ブラジルでの原料買い付け機関である“原料に精通した買い付け業者”が日本からの進出企業である大手商社の手に委ねられてしまい、品質に対する職人的感覚を持ち供えた買い付け業者による集荷が過去のものとなりつつあります。そして、こうした傾向は生産現場である養蜂農家にまで影響しています。プロポリスは、はちみつ採取の副産物であったものの、商社資本によるプロポリス原塊の増産を目的とする、きわめて人工的な飼育による生産が盛んとなり、これらの商社の一方的なコマーシャルベースに合致した利潤重視の生産が主流となっています。

今日まで、我が国は“健康食品”と呼ばれる多種多様の商品が市場に登場してきましたが、その多くは消費者より見放される時代が訪れつつあるようです。その主な原因は消費者の期待に応える商品ではないということだと思います。“健康食品”として市販される以上、消費者は単なる食品としてこれらを購入することはなく、健康でいるための効果を期待するのは当然です。食品であることから、現行法では効果・効能については謳えませんが、それゆえに必ず効果があり、かつ安全で長期的に万人が利用できる商品でなければなりません。そうした商品であれば、どのような時代が来ようとも常に支持され、必需品として後生に残されていくことは疑わざる摂理だと思われます。弊社ではこの優れた天然物質から得た製品を子孫に伝えていく必要性を感じ、1996年6月以来プロポリス抽出液の供給体制を整えてまいりました。A.F.S.M.社はブラジル国内に4000軒以上の養蜂農家、養蜂生産組合との買い付けを維持してきました。

これらの原料は全て各地の養蜂農家や組合より数kg単位で採取されたものです。それは、プロポリス採取をみつばちにまかせ、できるだけ自然に接した方法で生産された小規模養蜂農家よりもたらされた原料です。

生産地の大別(アマゾンとプロポリス原料は無関係)

ブラジルはご承知のとおり、日本の23倍もある非常に広大な国で、熱帯雨林から降雪地域までを有し、9ヵ国、1植民地と国境を接する広大な大陸です。そして大別しますとアマゾン河、サンフランシスコ河それにパラナ河の3水系地域に分かれます。

アマゾン河水系は熱帯雨林気候で、この地方での養蜂は気候的に適さず、養蜂産品の生産が僅少です。その主な要因として同地域は太古、海であったため、その広大な面積の大半の海抜は50m以下と低く、年間の降雨量が非常に多いことなど、高温多湿のもとでのはちみつ生産はみつばちが花蜜中の水分を充分に蒸散させ完熟蜜としての生成ができ難いこと、したがってこうした水分の多いはちみつは醗酵しやすく保存が困難であり、かつ、この地域は消費地から遠方に位置することや輸送効率など条件が良くなく、商品としての出荷能率が劣り、コスト面でも競争力が極度に落ちます。また、高温多湿下での面布をまとった採蜜作業などは大変な苦痛でもあり、これら養蜂に不利な条件が集中した当地域での生産はサンフランシスコ、パラナの両水系地域と比較しその生産は皆無と言っても過言ではありません。したがいまして、はちみつ生産の副産物としてのプロポリス原塊の同地域での生産は限りなくゼロに近く、また高温多湿地帯では日中の温度変化も少ないことからみつばちがもたらすプロポリス量が少なく、生産の期待はでき難いこと、それに熱帯特有の植生からウルシ科や毒草類も多く、それらの成分がプロポリス原塊に混入する可能性が充分あり、この地域由来の原料は避ける必要があります。以上のことからアマゾン地域から産するプロポリス原塊は全くと言ってよいほど商業的に利用されておりません。日本ではよくアマゾン地域の自然環境とプロポリス原料の関係につき述べられていますが、こうしたことは大きな誤りでアマゾンと商業的に流通するプロポリス原料との関連性は全くありません。(後述⇒日本のプロポリス専門家

一方、サンフランシスコ河水系はブラジル中部高原地帯を源流とする国内を流れる最大の河川で、この地域は平均海抜600m~800mの高原地域に属し、内陸特有で昼夜の温度変化も激しく、比較的良い原料が採れますが、干ばつなど気象条件が不安定なため生産量に大きなむらがあります。しかし、同水系上流のバイア州南部から、ミナスジェライス州中部、エスピリットサント州の一部にかけての高原地域は非常に良い原料が安定的に採れます。また、パラナ河水系は南北に流れる広大な流域で、この地域はきわめて気候条件が良く、全般的に市場にも近く、盛んに養蜂が行われています。この河の下流はパラグアイ、ウルグアイを経てアルゼンチンのラプラタ河に通じます。北部サンパウロ州と南部ミナスジェライス州また南マットグロッソ州の一部に及ぶ広大な地域が現在日本向けに好まれて輸出されているユーカリ系原料の主要生産地です。

この他にパラナ州海岸山脈を経てリオグランデ・ド・スール州南部地方に至るアルゼンチン国境方面にかけての原料も捨てがたい良質品がありますが、起源植物が針葉樹を主体とした原塊が多く、レジン(ヤニ)の混入度が増すことやヨーロッパ系移民による1000群(巣箱)以上所有の大規模養蜂が多くなり、その飼育方法がかなり人工的になってきます。そして、この国全体から産するプロポリス原塊は大きくタイプ別に分類しても100種以上あり、それぞれ多種多様の特性を持っています。

アフリカ蜂

ここで原料について少しご案内する前に、プロポリス原塊を作り出すみつばちについて概略のご説明をさせていただきます。ブラジルのプロポリス原塊の生産は、他国の全てのヨーロッパ種みつばちとは異なり、アフリカナイズドビーつまりアフリカ蜂化されたヨーロッパ種みつばちによってもたらされます。この蜂は非常に特異性を有し、働き蜂の行動パターンが蜜源に対して直線的に飛行をすることから、ヨーロッパ種と比べ4倍以上の飛行距離をもち、一群中のプロポリスのみ専門に採取する蜂の数はヨーロッパ種より3~4倍も多く、ヨーロッパ種の一群当たり年間生産量約50gに対し弊社の買い付け地域で150gから最高300gが生産されています。さて、このアフリカナイズドビーについてですが、いかにもブラジル的ないきさつがあり、このことは日本の業界でもあまり知られていないと思います。

それは1956年~1957年にかけ、サンパウロ州立大学の、ある教官がアフリカ種のみつばちが非常に精力的に採蜜し、かつ剛健であることに興味を抱き、現地のヨーロッパ系みつばちとの交配を目的にアフリカ種みつばちを輸入したことから始まります。ところが、いかにもブラジル国を象徴するような事件が起こりました。その輸入された改良中のアフリカ蜂が、単純な管理のずさんさが原因で研究室より逃げ出してしまい、きわめて凶暴な性格を持ったこの種のみつばちはサンパウロ州よりその凶暴性を発揮、牛馬など家畜にとどまらず数十人の死者が続出、瞬く間にヨーロッパ系みつばちとの同化によってブラジル全域を制覇、その結果あまりにも凶暴なため養蜂のプロでもなす術がなく、廃業を余儀なくされました。それまでは、はちみつの一大生産国だったが輸入国に転じてしまったいきさつがあります。現在この種は南米全域はおろか中米そしてメキシコを制覇、北上を続け現在北米大陸に侵入中です。北米では殺人蜂として大変恐れられていますが、年月が経つにつれ雑婚を繰り返す間にその凶暴性も当初よりかなり衰えています。

そしてブラジルの養蜂家はこの種の蜂の取り扱いにも慣れ、はちみつ生産も再開され、現在では以前と変わりなく生産が行われています。しかし、この種の蜂に対する取り扱い方法は以前のヨーロッパ種の飼育とは大いに異なり、通常の5倍以上もある超大型な薫煙器(蜂の活性を抑える煙発生器)・倍以上の厚手の面布・手袋などかなりの重装備で作業に挑む必要があります。これらの蜂は各地方によって凶暴性の強弱の格差が大きく、取り扱いにくい種ほど生産量は多く、病気に強く剛健ですが、管理上この上なく大変です。一例をあげれば、作業を終え蜂場近くにとめた作業車に乗り込んでも、車内が蜂で一杯になるほど執拗に追いかけ攻撃してきます。もちろん面布など作業着(防御服)のまま運転し数百メートル移動した後、車内の蜂を追い払い、そのまま再度移動した地点で初めて作業着を脱ぐことができるといったように、現在に至っても通常の温和なヨーロッパ種からは想像できないほどの凶暴性があります。これはアフリカ系のみつばちは敵に対する攻撃によって分泌される蜂毒量はヨーロッパ種みつばちより多く、また、同時に毒針部位から攻撃フェロモンを多量に発散させ広範囲に仲間を集め、興奮させ集団で襲ってくるパワーがヨーロッパ種に比べ非常に強力であることによります。

1989年10月ブラジル、リオデジャネイロ市で開催された第32回国際養蜂会議の席上ブラジル側代表が、当時のアフリカ蜂化みつばちについての状況報告に触れ、あたかも品種改良を施した結果、現存する生産性が高く独特なプロポリスを産する品種が生まれたごとく発表しています。これは自己の非を認めようとしないラテン系民族の特徴を端的に表している良い例ですが、その裏には多くの犠牲と損失が存在します。そして、その責任の所在についても全く明確にはされないまま現在に至っています。こうしてブラジル国の養蜂は他国にない経緯をたどりつつ今日に至っていて、そこで生産されるプロポリス原塊は、アフリカ蜂化ヨーロッパ種みつばちがもたらした特異性とブラジル大陸の自然環境下でヨーロッパ種みつばちに無い独特な原塊が生まれます。

鉄と炭とプロポリス

特筆すべきことにブラジル国は世界的に有数な高純度鉄鋼石の一大産出国ですが、残念かな製鉄に欠かすことのできない原料炭(石炭)の産出が僅少です。このため、多くの製鉄所は木炭を代用にしており、これらの中小規模製鉄所が広範囲に点在し、木炭生産には特に成長の早いユーカリ樹の植林が古くから盛んです。こうしたことから各地方に広大なユーカリ林が形成され、そこにはユーカリ樹花の採蜜を目的とした養蜂が展開されています。それゆえ同国産のプロポリス原塊は起源植物がユーカリ樹系より由来しているものが多く、また薬草やハーブの種類が多岐にわたり豊富なことから、独特な香りと色調を持っています。そしてこのユーカリは原産国オーストラリアよりもたらされたもので、600種以上ある品種中ブラジル国には70~90種が植林されています。

ユーカリ林 イメージ

ミナス州産ユーカリ原塊という神話

このように多種であるため、起源が同じユーカリの原塊でもそれぞれ大きく異なった特徴が見られます。例えば、よく日本で“純粋ユーカリプロポリス”などと宣伝されているのを見かけますが、そのような原塊は日本には来ていません。プロポリス原塊に起源植物のユーカリが多く混入すればするほど原塊の色調が黒くなり、100%に近いユーカリからの原塊は表面が真っ黒で、日本のプロポリス業界ではグリーンの原塊でなければ売り物にならないからです。誰がどのように決めたのか知りませんが、そのようなことから逆に言えば日本には“純粋ユーカリプロポリス”は無いと言えます。日本向けの色調がグリーンの原塊はユーカリが40~60%(ユーカリの品種にもよる)、その他は雑草木やハーブ類の混ざったものです。この雑草木で何が混ざるかによってグリーンの色調が決まります。そして、普通ユーカリは香り、他の草木は色を司り原塊が形成されていきますが、これも一概には言えず、地域によりこの逆も言えます。次に原塊の形状ですがこれも千差万別です。日本の業界ではかためのブロック状で大型ほど高級で高価とされ、業者によっては大型の原塊とそうでない物の画像まで撮り“当社プロポリス抽出液は特級品大型原塊使用”等と強調し宣伝しています。これもずいぶん変な事実です。

まず、大型のブロック状原塊は巣箱の入り口(巣門)付近に外敵の侵入防止などのために大量に塗り固められます。ここは巣箱内部にある原塊と違って常に太陽光線と外気にさらされる所で、飼育者が原塊を採取後、または新しい巣箱に取り替えたりした後、蜂が最初にプロポリスを付ける箇所です。常にその上に新しいプロポリスを付けていきますが、採取時点でこの箇所の原塊は巣箱内にある他所のものと比べ最も古く、太陽光線で変化、外気で風化、酸化など免れません。巣箱外壁に付着させた主に敵侵入防御目的の大型原塊に対し、巣箱内壁の殺菌消毒などの目的を有すものが小粒原塊であるように考えています。また巣箱内部は常に蜂によって一定の環境が保たれ、原塊にとっても非常に良い条件にあると言えます。私どもの意見としましてもこうした内部にある小粒原塊のほうが品質的に優れているというのが圧倒的です。

この2種の原塊を噛み比べてみても、後者の小粒原塊は咀嚼している内に全てが唾液中に溶け込み、口内に固形物が残りません。前者の大型原塊は唾液中の溶解速度が遅く、いつまでも固形物が残ることが多く、また、刺激・芳香・麻痺作用・清涼感・味などが小粒原塊と比べかなり劣ります。一言で言えば、大味で鋭さがありません。例えば巣内の群勢力が強力で環境に恵まれた所の一時期の原塊は、この様な咀嚼による方法でテストした後、原塊の持つ強烈な刺激と麻酔作用により一時的に声が出なくなることすらあります。これらのほとんどは、巣箱内部の特に蓋にあたる天上部分に付着させた小粒原塊に多く見られます。こうしたことから私どもの意見が、巣門や巣箱外部の隙間に詰められた外壁用の大型原塊と巣箱内部用の小型原塊では蜂が運んでくる樹脂の種類が違うという考え方と、同一だが付着させた巣箱の場所により原塊の成分に変化が起こるという二つに分かれます。これについては諸々の条件が重なり合い、非常に難解でよく分からないのが本音です。しかし、巣箱内部の方が原塊として優れているのだろうと経験的に言えるように思えます。

余談になりますが、私どもの同族会社で神奈川県平塚市にあります原液抽出メーカーのガラニージャパン日本支社があります。ここの製造担当者は開業以前よりプロポリスについての非常に熱心な研究家で、自宅車庫の一部を仕切り、研究室代わりに使っていました。ここは非常に狭く、しかも窓が全くなく、換気扇が一つあるだけの四面が完全に閉ざされた環境下にありました。

ここで原塊の粉砕から抽出まで幾多の研究に明け暮れる時期があったのですが、このような独房に近い環境下でありながら何時間でも研究に没頭でき、ストレスが溜まるどころか、外に出ようという気すら起こらず、疲れも全く感じなかったと言います。当時この狭い“研究室”は倉庫併用で、抽出液の備蓄とし開業へ向けての必要な数百kgの抽出用原塊が四面の棚に積み重ねられていました。この“研究室”の環境がプロポリスだけのことから考えれば、巣箱内の条件に共通していると思います。私どものオフィスに隣接する倉庫についても同じことが言え、原料屋として常に3t~4t程の輸入された原塊が置かれており、ここの寝椅子で疲れたとき仮眠をとるのが習慣ですが、非常にリラックスでき疲れがよくとれます。巣箱内には数万の蜂が生活していますが、一日中蜜を運ぶ働き蜂の休息の場として、狭い巣箱内のプロポリスが持つ役割はその意味合いだけでも大だと感じます。

さて、日本の業界で好まれる固いブロック状の原塊ですが、これは古い物の特徴です。本当に鮮度の良いものは、樹脂がまだ柔らかいため採取する段階でブロック状に剥がれず、例え剥がれたとしても採取後に塊と塊が癒着してしまいます。餅で例えるならば、つきたてと同じ団子状になり、日本で好まれるブロック状にはならず、また、これにへばり付いた木屑や蜂の死骸などをはじめ、様々な不純物は容易に除去できません。日本独特の形状重視という意味からも、新鮮でホットな柔らかい原塊は輸入されていません。プロポリス原塊は非常にデリケートな物質でその性質を知るには難解なことばかりです。例えば、巣箱周辺の植生、収集時の天候(みつばちがプロポリスを集めた時の)、採取の時期やその時の巣箱内みつばちの群勢、採取間隔(どのくらいの間プロポリスが巣箱内にあったか)、採取されたプロポリスの巣箱内の位置(巣箱の入り口・縦箱との隙間・ふた・巣枠・底板・隔王板など)、養蜂家の飼育方法、採取方法などこれらを指摘すればきりがないほどの条件下でプロポリス原塊が採取されます。

位置的にはブラジル国の中部高原で生産される原塊が日本向けに好んで送り出されています。この地域はブラジル全土のごく一部に過ぎませんが、日本の面積と比較すれば数倍はあります。この他にも至る所で養蜂が行われていますので、そこには副産物としての原塊は当然あります(前述のとおり、アマゾン地域の熱帯雨林での生産は僅少で質的にも劣り流通は皆無)。しかし、何故か日本ではこの地域内、特にミナスジェライス州のものが珍重されるようです。この地域のみブラジルで唯一良質な原塊の産地であるように思われているのか、国内で市販される製品には“ブラジル国ミナス州産”として大きく宣伝されているものを多く見かけます。こうしたことに対しても私ども原料を集荷する立場側として甚だ理解に苦しむところです。とにかくプロポリスの原料はブラジル産でミナスジェライス州に限るといった、まさに落語の“目黒のさんま”的発想には閉口させられます。多分、このことはたまたまミナスジェライス州産の原塊を我が国に持ちこんだ人物が“健康食品業界”では多少の影響力があったためなのか、それが以後定着化してしまったといったような根拠のないことだろうと思います。日本にはそうした自称“専門家”が多すぎ、我が品を売らんかなの言動がプロポリスに対する我が国の誤った固定概念として定着していき、あげくにその影響が日本の反対側の産地ブラジルにまで及んでいくことになります。

繰り返しになりますが、ブラジルは日本の23倍強もある日本と比較にならない程の大きな国です。そこでは多種多様のプロポリス原塊が生産されています。そしてそれぞれの地方により起源植物・気候・風土・飼育方法が異なり、大きくタイプ別に分けても100種類以上の原塊があり、これらのうちどのタイプが人間の健康に、より役立ち優れているかということになると非常に難解なテーマです。なにもミナスジェライス州産の原塊に限らず、その他の地域でも非常に香りが良くきわめて良質なものが採れます。しかし日本から来るバイヤーをはじめ、それに添う日本から現地に派遣された商社員は原塊に対する知識や経験の不足で、選別に対する自信が無く、兎にも角にも原塊はミナスジェライス州産でなければならないとなれば、今度は全く異なった問題が発生してきます。

それは彼らがミナスジェライス州に行き、現地で買い付けたはずの原塊や、現地の養蜂場より送られてきたものが全く他の地域のものであるという結果になり、それがそのまま日本に輸入され、誰も本当のことが分らないまま“ブラジルミナス州産原塊使用”と書き込まれたラベルの製品ができあがり、市販されることになります。ミナスジェライス州に運べば高値で日本人が買い取ることはブラジルの養蜂農家を徘徊する農産物ブローカーたちの儲け話の常識となっています。もっと極端な例を言えば、こうしたブローカーや大規模養蜂場の一部にはアルコール抽出後の原塊、つまり絞りカスを集め、その上から後述の原塊の粉をまぶして香りを付け、適度に乾燥させ、これらを原塊に混合し増量したり、その他、実に“いろいろな”ことをします。このような知恵?については日本人の想像を絶するもので、ラテンアメリカというところに住む人は生まれながらに持ち備えたとしか言いようのないほどのすさまじいものがあります。日本からやってきた輸入業者とその手助け役の5年や10年の滞在期間内で、現地の生活を保証された商社の駐在員をはじめ、例え南米移住何十年を自慢とする日系人や、その2世3世でさえも大多数が現地の日系社会という非常に狭い特殊な共同体で生きている限り、とても彼等の及ぶところではありません。逆説的に言えばそれが怖いゆえ、日系人の共同体が生まれたのでしょうが、こうした現地でのブラジル人との取り引きが完全に成就できるようになるまでは、何回も煮え湯を飲まされ、少しずつ覚えていき、やがてはどこに出ても渡り合える度量が備わり、初めて彼らと対等な立場で買い付けができ、その結果、納得のいく品質を妥当な価格で入手できるものです。

できることなら現地での原料調達はこうした彼等の数段上に立ち、何が真実かをはっきり見極める能力を持ち備え、売買の両者がお互い満足できる平等な取り引きができない限り、決して彼らとの長い友好関係と信頼関係を保つことはできません。そして、そうした結果大きなダメージを受けるか、または最後まで誰もそれに気付かず、結局、最終的には日本の消費者にしわ寄せが及ぶことになります。ラテンアメリカでの商取り引きは悲しいことに騙される方が悪いのですし、そうした判断の甘さがかえって日本人への信用をなくしています。そして“ブラジル人はとても信頼できない”という考え方に落ち着いてしまうのですが、それは現地人への理解不足でもあり、このような考えでは真の原料買い付けはとてもできません。結論として、原塊に対する買い付け人の知識やプロ意識が欠ければ“例のミナス州産”で採算が取れ、量さえまとまれば良しとする、いわゆる“商社のやる仕事”となります。それが今日、日本向けに送り出されているプロポリス原塊の実状と言わざるを得ませんし、こうした考えからはまともな原料を安定的に仕入れるのは不可能です。

原料の安全性について

原塊の現地での集荷は、大規模養蜂場を中心に実施するのが買い付け量がまとまり効率が良いのは当然です。しかし、養蜂の規模が大きくなるにしたがい管理がより人工的となるのは当然で、蜂場から薬剤散布が盛んに行われる雑穀耕地・綿花栽培地・柑橘栽培地が近接したり、都市や高速道路に近くなり自然環境から遠退き、それらのマイナス面がプロポリス原塊に及びがちです。また飼育に薬剤が使用される機会が増し、近年は群勢を活発化することにより収量を上げる抗生剤に属する薬剤が隣国のアルゼンチンより入っていて、それが大規模養蜂場で使われるようになりました。

原塊についての数々の問題点を指摘すればきりがありませんが、こうして輸出される原料はまだ良いほうです。大変心配し怖いことは、輸出用に売れないはずの粉が日本向けに利用されていることです。つまり原塊を巣箱より採取するとき、蜂場内にビニールシートなどを敷き、その上に巣箱を置き、養蜂家の必需的道具ハイブツールをはじめ、ヘラやナイフなどを使ってかき取るわけですが、産地の中部高原一帯は非常に乾燥した地域で原塊が巣箱にセメント状にこびり付き、これを強制的に剥離します。このとき巣箱に塗ってあるペンキも一緒に原塊と混ざり剥げ落ちます。こうして採取された原塊を養蜂農家では輸出用として付加価値を上げるため、こそげ落としたときの原塊の粉末・蜂の死骸・蝋・古釘など諸々の不純物をフルイにかけて除去し、ブロック状の原塊を取り出すわけです。この作業で細かいペンキの粉も原塊の粉に混ざり他の不純物と共にフルイの目からビニールシート上に落ちます。以前まだ日本がプロポリス原塊をそれほど購入していなかった頃は、これらフルイ落ちしたものはカスとして捨てられていました。しかし、商社などの介入により原塊の値上がり現象以来、このカス中の粉が現地の抽出メーカーにより買い集められ、抽出用に利用され、日本向け瓶詰め製品として輸出されるようになりました。そして日本向けに瓶詰め製品を製造している業者のほとんどは日系業者も含め、この粉を利用している可能性があること、または原料輸出業者がサイドビジネスとして、輸出用原塊を選別した後のペンキなどの付着した原料で自ら抽出液を製造し、製品の輸出をしていることが私どもの情報から事実と考えられます。これは彼らの輸出価格や日本での販売価格から判断しても裏付けられます。

Made in Brazilの輸入商品

この粉より抽出した製品は全て輸出専用でブラジルでは消費されていません。なぜならばこの粉、つまり前述の輸出用のブロック状原塊を取り出すためフルイの目から落ちたものにも結構な値段が付きます。ブラジル国内で消費される抽出液の原塊は輸出用やこの粉よりも遥かに安価な別タイプの原塊が使われています。これらはブラジル産プロポリス原塊の香り・形状・色などが日本に紹介されている原塊に対する固定概念と異なるからです。しかし、私どもの現地買い付けスッタフは口を揃えて、これらは輸出用と比べ品質的に勝るとも劣らない原塊だと断言します。私どもは今後必ず日の目をみるであろう素材として注目しています。

さて、こうして現地抽出メーカーで粉から抽出された瓶詰め製品は、ブラジルより輸入された原塊を使って日本で抽出した抽出液と濃度・色・味・香りなど全く変わらない製品ができあがります。もともと輸出用原塊から出た粉で同成分ですから同じものができて当然です。しかし、ここで大きな問題となるのはこれらの抽出業者のほとんどが非常に手荒な方法をもって抽出液の製造をしているのが現状ということです。前述の原塊の“粉”には選別不可能なほどの多くの不純物が混入されています。現地業者の抽出はそれをそのまま直接アルコールに漬け、その後フィルターで濾して瓶詰めして製品となり輸出されます。もちろん日本から来る何も知らないバイヤーにはこの現場は公開されません。公開用の漬け込み樽には現地貨幣に換算すれば非常に高価な輸出用の原塊と抽出用の高級アルコールで“目下製造中”が見学用に用意されています。現地のしたたかなこの分野の業者は現地人に限らず、それこそ“朝飯前”の仕事です。それにアルコールに漬け込み攪拌してしまえばその原料が粉と塊の区別ができないのも事実です。例え100歩譲ってこれらの“粉”より不純物を輸出用原塊と同じように除去したとしても、粉状に削り落とされた原塊の粉とそれに混入したペンキの粉との分離は不可能で、抽出後これに含まれる重金属や化学物質は抽出液と一緒にフィルターを通過し、そのまま製品となる可能性は明らかです。

私どもがこの“粉”の分析をアメリカに本部がある国際的に権威ある分析機関の現地支所に依頼した結果、安全量を遥かに上まわるPbつまり鉛が検出されたからです。それは巣箱に塗るペンキが原因だろうと考えています。そして、このmade in brazilの瓶詰め製品は日本に上陸し、通関でテトラサイクリンという抗生剤の検査のみでパスし内国貨物となります。これらの全ての輸入製品に対して、もし当局が重金属や発ガン物質の検査を義務付けたら輸入の段階でストップになる製品が多くあるのではないでしょうか。もちろん、全ての輸入製品を指しているのではありません。確かに産地の養蜂場で巣箱から取り出したばかりのホットな原塊をいち早く溶剤に浸けて製造された製品がベストです。しかしそうした製品はコスト面で非常に少なく、産地から日本までの瓶詰め製品の輸送コストを算出すれば、原塊を送り日本で抽出したほうが、例えブラジルの低価格アルコールを使ったとしても遥かに安価です。しかし、前述の粉からの抽出となれば話はまったく別で、原料コストが安価なため製品として高い輸送コストを払っても充分採算が取れ、日本で抽出された製品と競合できます。そうしたことから上述の製品が国内で売られている可能性が充分あるということです。

ブラジル政府認可のS.I.F.マーク

こうして通関より業者に渡ったブラジルで瓶詰めされた製品は、ブラジル農務省検定合格品の高濃度高品質プロポリスなどとブラジル国政府が保証をしたかのようなキャチフレーズのもとに発売されます。ブラジル農務省検定のマークS.I.F.(Servico de Inspecao Federal) は既得している業者の名義を借りれば、誰が何処でどのような製造をしても、何の検査もなくマークを好きなだけ貼り付けることができ、輸出も自由にできます。このS.I.F.は農務省が定める食品衛生上の規定に従った設備で生産される産品についてのマークですが、基本的な生産設備があればどの会社でも取得できますし、輸出に対しても何の検品もなくフリーで送り出されます。それに生産設備に対するその後の検査もほとんどなく、また仮に何か問題があったとしても、ブラジルという国はお金次第で物事が即解決してしまう日本ではとても想像できないある面では大変な後進国です。ですからこのS.I.F.についても事実上日本で宣伝されているような厳格な、そして安心できるものでもない、ということもついでに付け加えておきます。これらについても語ればきりがないほどです。誰も知らないうちに消費者が口にしてしまうという事実がもし存在するならば、せめて知っている者がその可能性を知らせる義務を感じ記しました。

(1992年に世界中のプロポリス関係者、愛好者を震撼させる、絶対にあってはならない大変恐ろしい事件が隣国のアルゼンチンで起き、この報道によりプロポリスに対する健康食品としての生命が絶たれるほどの危機を経験させられました。一説では同業者間の妬みなどとも伝えられていますが、依然原因の解明が定かとなっていません。日本からはタンゴやサンバの華やかな国ラテンアメリカという印象が、実は想像を絶する大変怖い一面を持ち備えたところでもあることを認識せざるを得ない事件でした。)

アルゼンチンでの事件の新聞記事

日本のプロポリス専門家

次に日本のことですが、専門家と称する業者の雑誌投稿記事や、それを真に受けた国内の一部の医師や出版社が書いた単行本などでよく見かけることに、ブラジル産プロポリスが強力な殺菌力を持つ理由として“産地が温帯~熱帯地域のジャングルに属し、有害菌の繁殖が盛んな劣悪な環境にあるため、みつばちはおのずと殺菌力の強いプロポリスを作る”などといった、現地を知らない人にとっては一見なるほどと納得してしまうようなことが書いてあります(もっともこのようなことを言い出した人もブラジルという国を全く理解せず想像の域内での意見かもしれませんが)。そして実際このようなことが定説のように思われてしまっていますが、これは大変な誤りであり、現地に住んでいる者がこの話を耳にしたなら誰でも“劣悪な環境”にはあきれるどころか立腹してしまいます。もしブラジルの原塊産地の自然環境が“劣悪”であるとするならば日本の、いや世界中の環境は一体どうなのるでしょう。

ブラジルから日本向けに出荷されるプロポリス原塊の産地は、大部分がブラジル中部高原地帯産のものです。これらの地域は人口密度が低く、平均海抜約800mで年間を通じ乾燥しており、現地では最も良い高原気候とその風土に恵まれた所に位置しています。この気候風土を一度でも味わったことがある者なら誰でもが住んでみたくなるほどの健康地ですし、冒頭記しましたアマゾン河水系のジャングル地帯とプロポリス生産は全くの無関係です。 また、今日、アマゾン地域以外は開発が進み、原生林つまりジャングル地帯などは皆無で、ましてやプロポリス生産地とジャングルは無縁です。こうしたことは、誤った単なる憶測からブラジル産プロポリスを自己の営業に都合よく論じている例か、無知の何者でもありません。ブラジル⇒アマゾン⇒ジャングル⇒未開地⇒劣悪環境⇒良質プロポリス これではまるで“風が吹けば桶屋が儲かる”といったいかにも日本的な小スケールでこの国を論じているようなもので困まったものです。またブラジル産原塊で生産した商品を扱う業者の宣伝として、プロポリス原塊は年間1群(1巣箱)あたり30gから50gしか生産されないとも説明されていますが、これはヨーロッパ種みつばちの集めるブラジル以外の原塊収穫量ならいざ知らずですが、ミナスジェライス州では平均1群150gの採取が通常で、私どもの買い付け地域では300gを越すところも珍しくありません。これも業者のオーバートークか知識不足からくる誤情報の認識としか考えられません。このようなことも指摘すれば限りがありませんし、こうした無責任な言動は特に現地の知識を得る機会に欠ける消費者へ容易に受け入れられてしまい、いわゆる百害あって一利なしで私どもにとってあまりにも現実と異なる言動を公言する心境が理解できません。開いた口が塞がらないとはまさにこのことだと認識せざるを得ません。少なくともプロである以上はもう少し勉強してもらいたいものだと思います。そして、恐ろしいのはそうした自己商品の優位性を示唆せんがための作為的な誤った着色や認識不足がやがて一人歩きをし、それがプロポリスに対する一般的な考え方となり定着してしまうことです。

ここで言えることは、ブラジルのみつばちはその母体がアフリカ種の熱帯性の蜂であるため、熱帯地方は昆虫をはじめ小動物の活動が年間を通し活発で巣箱内への侵入が温帯より多く、こうした外敵に対する意味からも遺伝的にプロポリスを多く運んでくる性質があるということでしょう。これは、ブラジル産原塊の持つ“強い殺菌力”とは別途の問題です。それはアフリカ蜂化みつばちによるユーカリ樹液からの生産物、あるいは中部高原に広く分布する多種の薬草やハーブ類から由来するという見方もありますが、どれもこじつけ的で定かではありません。それにブラジル産が他国産と比べ特に強力な殺菌力を持つということを一体誰がどのように証明したのでしょうか? これも非常に曖昧なことだと思います。ちなみにブラジル産でハーブのローズマリーの一種でアレクリン(Baccharis dracunculifolia)の成分が含まれる原塊からのプロポリス抽出液にはアルテピリンCなど桂皮酸誘導体が含有され、肥満やメタボリックシンドロームなどの改善効果が期待できるとして注目されています。ただ、アルテピリンCは合成生物学による酵素利用でアミノ酸から安価に合成が可能であり添加材として利用される問題があります。しかしながら、ブラジル産プロポリスが香り・味・色調など他国産のヨーロッパ種みつばちがもたらす原塊には決して見られない独特な特性を持ち備えていることは確かです。

生産現場での品質判定

生産者 辻 重

弊社での現地買い付けを受け持つA.F.S.M.社では、プロポリスに対する品質の基準を買い付けスタッフの味覚・,嗅覚・色覚を基本にしています。まず原塊が持つ固有の芳香を嗅ぎ、おおよその起源植物と鮮度の判断をし、そして口に入れ咀嚼し、飲み込むまでの間で全ての買い付け条件をクリヤーするか否かを判断する必要があります。それはプロポリスには強い麻酔作用があるためで、瞬時に見分けなければ味覚・嗅覚機関が麻痺してしまい、やり直しはすぐにはできず、感覚が元に戻ってくるまである程度の時間がかかります。酒類の味利きと共通した熟練とそれ以上の瞬間的な感覚の鋭さと集中力が選別に求められます。測定器や試薬を用いて酒の良し悪しを判断できないことと全く同じことがプロポリスにもいえます。こうした経験に基づいた職人感覚をもって選別された原塊が日本国内の抽出メーカーに送られ、彼らが最重要視するフラボノイド類、そのうちのケルセチン含有率といったことが研究室で分析されることになります。一時は日本から試薬が持ち込まれ、メーカーの希望する数値に従って集荷・選別をした時代もありました。しかしそうした時でも、いつも買い付けスタッフのよりどころとなるものは、結局、経験上の味覚・嗅覚・色覚それに最も重要視しなければならない生産者の人格を頼りとするものです。こうして集荷された原料が最終的に製品となった時、多くのメーカーは結果的に、試薬の数値を頼りに集められた原料から製造されたものより優れている製品ができあがるのを認めざるを得なくなります。そこに商社の分析数値のみに頼った量重視の買い付けが品質面で限界があるように、プロポリスは現在の分析技術では遠く手の及ばないところにある物質であることの証であると考えています。

プロポリスは
単なる“健康食品”ではない

フラボノイド類はプロポリス中にある健康維持に有効な成分のほんの一部であり、何千万年もの間みつばちを守り続けることによって、この大地に計り知れない恩恵をもたらしたプロポリスの正体は、未熟な人間の知識ではその解明に果てしない時間がかかることでしょう。そして、もし、この世にプロポリスが存在せず、みつばちがその時代ごとの自然環境に順応してしまい、4000万年以上もの長い年月の間さまざまな進化を遂げ、現在あるみつばちが存在しないと考えた時、この地球上の植物体系は今日まったく貧弱なものになってしまったであろうし、ひいては人類の誕生そのものにも大きな影響を与えたのではないでしょうか。

原塊の買い付け基準8箇条

  1. 信頼できる生産者であること。
  2. 採取地区の自然環境が汚染されていないこと。
  3. みつばちの飼育に薬剤が使われていないこと。
  4. 起源植物に毒性、アレルギー性の混入がないこと。
  5. 新鮮であること。
  6. 飼育方法が人工的でなくみつばちにできるだけ任せた飼育であること。
  7. 起源植物がある程度特定できること。
  8. 生産地域が南緯20~23度、西経43~47度内であること。

クラッシックプロポリス製品の
抽出基準4箇条

  1. ブラジル ミナスジェライス州産のユーカリ系プロポリス原料を使用のこと。
  2. 抽出用溶剤として食用95%専売醸造アルコールを使用すること。
  3. 抽出後の熟成期間を3年以上とすること。
  4. 添加物を使用しないこと。

以上大変長いご案内となってしまいましたが、弊社ではこの大自然より授かった物質である蜂産品を、日本国内で正しく理解され次世代に残していかなければならない貴重な天然活性物質として位置付けています。 そして、一人でも多くの方々に広め、他に見られるいわゆる“健康食品”と呼ばれる一時のブーム的な商品とは明確に一線を画し、単なる健康食品の一つで終わらせることのないよう充分に注意し、全ての意味において常に優れた製品を世に出していく努力をしていかなければならないと考えています。

そして、最も重要な事はプロポリス抽出液となった製品の良否は全てといってもよいほど原料によって決定され、そこには人為的な加工などは一切通用せず、手を加えるほど品質に良い影響を与えることはまったくないと言っても過言ではありません。したがって製品の評価はいかに高純度の原塊を使用するかが決め手となります。弊社製品の自負するところは原料の専門家が製品を作り、その原料がどのような自然環境で形成されたかを身をもって把握していることにあります。どのような製品でも原料の生産現場を実体験した者でなければ自信をもって薦めることは不可能です。この点で弊社養蜂製品は、健康維持に寄与するものと多くのお客様のご報告から確信に至っております。
お客様の声>http://www.strongmanukahoney.co.nz/nz03.htm
どうか今後とも弊社へのご指導よろしくお願い申し上げます。

クラシックプロポリス商品画像
品  名 クラシックプロポリス
名  称 プロポリスエキス加工食品
原産国 ブラジル
プロポリス含有量 25W/V%
内容量 30ml
原材料名 100%プロポリスエタノール抽出液(添加物なし)
保存方法 高温多湿および直射日光を避けて保存してください。
販売者 株式会社TCN